【考察】Zワザ解禁とMP3論
こんにちは、抹茶バニラです。
ついに先日のゼンリョクアップデートにてすべてのタイプのZワザが実装されました。
これにより、『攻撃力がそれほど高くはないが、機動力が自慢』だったMP3のポケモン達が攻撃力を得たことになり、注目が高まっています。
MP3のポケモンを2体以上入れているデッキが目立つ環境になってきましたね。
自分のデッキにはどのMP3を入れたら一番良い形になるか?という皆さんの課題解決に少しでも役立てば、と思い、環境でよく見るMP3のポケモンたちについて、
・長所
・短所
・持っているZワザと解説
・Zワザ耐性
の4点について記述していきます。
基本的にはノーチェインを前提として説明しています。
☆[UC]アシマリ
・長所
相手の紫ワザをミスに変えてしまう特性がとにかく強いです。このおかげでダメージの低いみずでっぽうでも十分バトルに勝ち得ますし、★1のうたうも通しやすいです。ねむり状態は、位置によっては相手のポケモンを盤上で二度と動かせない状態を作って腐らせることが可能になるため、非常に強力です。また、Zワザが非常に強力です(Zワザの項目で詳述します)。2019年2月時点では、明確にアシマリに強いポケモンが[EX]カプ・コケコ(自分のターン)、[EX]アブソルくらいしかいないのが厄介ですね。([EX]マーシャドーに対しては不利ですが、うたうとシャドースチールが合う可能性が存在するのが悩ましいです。)
・短所
すり抜けを持たない点、ダメージ51以上の金技に対してはなす術がない点でしょうか。
長所でも述べたとおり、[EX]カプ・コケコ(自分のターン)、[EX]アブソル以外のポケモンはルーレット次第で勝ち(気絶か眠り)の目が割と多く存在しますので、どちらの短所もカバーできます(もちろん突破されることも多いですが)。
・Zワザ
スーパーアクアトルネード(白80~100)
[UC]アシマリは、2019年2月現在では相手の紫ワザを特性でミスにできる唯一のポケモンです。そのため、実質金ワザのZワザとでも言うべきでしょうか、『バトル相手の2歩以内の相手のポケモンを混乱状態にする』という追加効果を通すところまで確定します。ヤバイですね。また、[EX]カプ・レヒレ、[EX]セレビィ、[R]ヤミラミ、[UC]フワンテなど、[UC]アシマリのスーパーアクアトルネードのダメージ値を上回る白または金技を持たないポケモンは確定で倒されます。そこがメチャクチャ強いです。逆にアシマリを相手する際は気を付けましょう。
・Zワザ耐性
白のZワザはうたうで耐える可能性があり、優秀です。
ただし、紫のZワザは特性の効果でミスにできないため、金ワザを持たない[UC]アシマリは確定で通されることになります。
☆[UX]イーブイ
・長所
初手のMP-1も含めてMPが2以下にならない特性を持ち初手から非常に機動力が高いです。[プレート]ふうせんを使ってもMPが3のまま飛び越えを得るので、相手にする際は注意が必要です。
相手に合わせて柔軟に進化先を選ぶことが可能です。(ただし、進化する画面では盤面が見られなくなるため、その場面を迎える前にあらかじめ相手のフィギュアやプレートをチェックして覚えておき、どの進化先に進化させるかは決めておきましょう。)
また、ノーマルZがめちゃくちゃ強いです。詳しくはZワザの項目にて触れます。
MP3にして80、130というダメージの白ワザを持っているのも素敵ですね。
各進化先の解説はここでは端折ります。ごめんなさい。
めんどくさい使ったことがないんです。
・短所
つぶらなひとみがあまり効果の強くない紫ワザで、あまり有用に働かないため[UC]アシマリや金ワザに倒されやすい負担となっている点、すてみタックルで自身が気絶するため居座り性能は高くないという点でしょうか。ただし、すてみタックルは居座り性能は低いものの相手も気絶させることで一仕事できますし、P.C.からベンチに移動する瞬間に進化できるため、気絶するのが仕事という見方もでき、一概に短所とは言い切れません。
・Zワザ
ウルトラダッシュアタック(白260~280)
紫ワザ以外ではほとんど受けきれない大ダメージと、気絶させたバトル相手が7ターンの間デュエルから除外する効果がメチャクチャ強力です。この効果は、[UX]ゲンシカイオーガや、[EX]ケルディオ いつものすがた等、気絶しても1発フォルムチェンジであしらえるポケモン達に対しても、その効果を無視して除外の判定が先に入ります。ゴールキーパーに[UX]イーブイに近づかれないように十分警戒しましょう。
・Zワザ耐性
紫のZワザは確定で通されますが、紫ワザが広いため、白のZワザはかなりの確率で受けてくれます。
相手のZワザ牽制になる点では、短所で負担と書いたつぶらなひとみも有用でしょうか。そもそも白のZワザは[UX]イーブイに対しては撃ちづらいと思われます。
☆[EX]カプ・コケコ
・長所
フェアリーポケモンを採用しているデッキが減ってきているため、すり抜けの機動力がかなり高いことが高評価です。マヒ、やけどで消えるピースが面積4のかわすという点、[プレート]ファントムスフィアを使った相手のゴーストポケモンがいても相手は状態異常ではないカプ・コケコをすり抜けてフィールドにゴーストポケモンを出すことができないというのが、似た性能の[EX]マーシャドーとの差別化点です。また、このポケモンの強みはなんといってもZワザにありますので、Zワザの項目で詳しく解説します。また、[UC]アシマリに対して特性で実質ねむり無効、自分のターンではでんこうせっかが出ればかわされない限り突破できる点が、かなり評価されても良いのではないでしょうか。
・短所
バトルを受けた際は特性が発動していないため、[EX]マーシャドーよりもさらに脆いです。
また、[EX]マーシャドーそのものにもかなり不利です。自分、相手のターン問わずシャドースチールに対しては引き分け以下が確定します(自分のターンであってもシャドースチールはエレキメイカーのダメージ追加をパクってきます)。[EX]マーシャドー側がかげうちならば勝てる確率は存在しますが、基本的に不利と見て良いでしょう。
・Zワザ
スパーキングギガボルト(白138~158) / ラブリースターインパクト(紫★4)
この2種類を打ち分けられるのが非常に強力です。
スパーキングギガボルトに関しては、ダメージ最低値138と書きましたが、特性によって実質最低火力は168です。追加効果の『バトル相手に連なるポケモンをすべてマヒ状態にする』は、味方を巻き込む可能性に関しては注意が必要ではありますが、[UX]デンジュモクと組み合わせると、さらに強力です。
ラブリースターインパクトは、『バトル相手をベンチに移動する』という効果を持つ紫のZワザです。ベンチに戻したバトル相手にウェイトがつくわけでもないので、本当に強いの?と思われがちですが、強いです。すり抜けMP3という機動力を活かして敵陣深くに潜りこみ、相手のゴールキーパーに対して打つことができれば、守りが相当弱体化しますね。ゴールキーパーに適した[UX]ゲンシカイオーガを、フォルムチェンジを許さず1手でどかすことができるのが、気絶ではないことの強みでもあります。ゴールキーパーに対してこの技が決まれば、相手はゴールを守ることを強いられますし、次の攻撃を[EX]カプ・コケコが耐えれば勝ち、場合によっては即詰み、という盤面をも作りうるため、相手の左上エントリーに[EX]カプ・コケコを置いておくだけで、相手にとっては相当な圧力になります。
・Zワザ耐性
白のZワザをほぼ確実に耐えません。だいたいの場合確定で気絶させられるので、気を付けましょう。
☆[EX]ケルディオ いつものすがた
・長所
何といってもデュエル中1回だけフォルムチェンジで一発気絶をあしらえる特性、バトル相手をベンチに押し戻す白ワザハイドロキックで、自身は特性によって場に居座りながらバトル相手だけベンチに追いやる動きが非常に強力です。また、[プレート]ふうせん→ウォータージャンプでゴールを狙う動きをちらつかせることができるため、相手にゴールを優先して守らせ、[プレート]ハードルジャンプなどでエントリーを取る動きが実現しやすいのも強力の一言です。気絶無効のポケモンにエントリーやゴールの真横に来られるのは非常に厄介ですね。
・短所
紫ワザに弱く、[UX]メガジュペッタなどからのろいをもらったり、シャドーレイやせんぷうきゃくであっさり沈んだりする点には注意が必要です。
・Zワザ
スーパーアクアトルネード(白142~162) / ぜんりょくむそうげきれつけん(白142~162)
両者ともに白技であるため、バトル相手の2歩以内の相手のポケモンを混乱状態にするスーパーアクアトルネードのほうを使うことがほとんどでしょうか。非常に限定的ではありますが、バトル相手の後ろの直線上に、相手に有利なマーカーがついた相手のポケモンがいる場合、ぜんりょくむそうげきれつけんでそれを上書きしにいく戦術もとることは可能です。選択肢があるに越したことはありません。
若干攻撃力が足りないため、CLv.を5くらいは上げておきたいところでしょうか。
・Zワザ耐性
紫のZワザは確定で通ります。また、フルチェインでも最大火力は81であるため、白のZワザでもほとんど気絶すると言って良いでしょう。ただし、特性によって一発はあしらうことができます。
☆[UX]ケルディオ かくごのすがた
・長所
こちらも[EX]ケルディオ いつものすがたと同様ウォータージャンプを持ち、機動力に優れているのと、他の出目が金ワザと紫ワザであるため、そこそこ耐久力があることが長所です。金ワザアクアジェットのダメージ値は70とそこそこあり、紫ワザしんぴのつるぎは、★2で『2歩以内の相手のポケモン1体をスピンし、ダメージ100以下の白ワザまたはミスの場合は気絶させる』と効果も優秀です。機動力、耐久力のあるミズZの使い手であるため、フォルムチェンジを吐かせた後も非常に厄介で、無視できない存在であることには変わりないでしょう。
・短所
状態異常に弱いことでしょうか。ミス面積が合計8であることに目を瞑れば、隙のないルーレットと言えるでしょう。
・Zワザ
スーパーアクアトルネード(白140~160) / ぜんりょくむそうげきれつけん(白140~160)
[EX]ケルディオ いつものすがたの項目で解説したこととまったく同じです。ただ、細かいですがこちらはダメージが[EX]ケルディオ いつものすがたに比べて2低いので、余裕があればCLv.を6上げてダメージ150を上回っておきたいところです。
・Zワザ耐性
面積が狭いため過信は禁物ですが、白も紫もブロックできる可能性があります。そこが素晴らしいですね。ただし、[UC]アシマリのZワザには確定で倒されるので気を付けましょう。
☆[UX]シェイミ スカイフォルム
・長所
味方を状態異常から救うクサZの使い手であること、ベンチのMP1のポケモンのMPが伸ばせるという特性が採用理由になりえます。また、フォルムチェンジで[EX]ランドシェイミになることができるので、そちらも使うのであれば採用の余地があります。
・短所
どうしても、似た性能の[EX]マーシャドーに対し耐久性、火力の両面で見劣りしがちでしょうか。どうしても長所の項目で書いたことが必要とされない限り、[EX]マーシャドーの方が採用されやすいです。クサZ要員としても、後述する[EX]セレビィという強力なライバルが登場しました。
・Zワザ
ブルームシャインエクストラ(白158~178) / ファイナルダイブクラッシュ(白158~178)
ブルームシャインエクストラは、効果を通せば味方の状態異常をすべて回復することができます。こういった守りの効果は環境にも大きく依存しますので、採用は自分のデッキとも環境とも相談になります。
ファイナルダイブクラッシュは、バトル相手に隣接するポケモンをベンチに吹き飛ばす可能性があり強力ですが、自身にウェイトがかかるため、決めきれずに解決されてしまうことが多いです。
・Zワザ耐性
上で紹介している[EX]カプ・コケコや、のちに紹介する[EX]マーシャドー同様、ルーレットが白、金、青しかないため、白のZワザをほぼ耐えません。確定で気絶させられるものと思っておきましょう。
☆[EX]セレビィ
・長所
味方を状態異常から救うクサZの使い手、ひこうタイプ以外を飛び越える機動力、そして白ワザが120以上のダメージに対して返り討ちにするくさむすびを持っています。MP3にくさむすびを持たせたのは強すぎます。
また、青ワザまきもどすも非常に強力で、任意でバトル相手をベンチに戻してデュエル開始時のフィギュアに戻し(進化なども戻る)、自分もベンチに戻るという効果を持っています。このベンチバックは、相手のエントリーを両方踏んでいる状態から発動すれば、実質気絶にも匹敵しますし、ゴールキーパーに対して当てられれば非常に強力なのは明らかですね。
特性ときわたりは、自身を除外するかわりにデュエルを1つ前の自分の手番に戻せる破格の性能をもつため、この効果も圧迫デッキなどでは重宝されています。さすがは課金特典。
[R]リグレー、[R]オーベムと組み合わせた害悪デッキも一瞬台頭しましたが、あまりにひどすぎたため現在は修正されています。
・短所
2019年2月現在、1匹しか手に入りません。しかも、 プレイヤーパス購入(2000円)特典であるため、課金しないと手に入れることができません。
ダメージが120を越えないMP3の中打点には、あっさりと倒されてしまいます。また、ダメージがくさむすび以上119以下の金ワザと、紫ワザに弱いです。
・Zワザ
ブルームシャインエクストラ(白80~100) / マキシマムサイブレイカー(白80~100)
同じMP3のポケモンを安定して倒したいときに。ブルームシャインエクストラは、味方が状態異常に苦しんでいる場面では重宝するはずです。また、マキシマムサイブレイカーの効果で攻撃しながら3歩移動するというトリッキーな動きをすることも可能です。ただし、Zワザでもそこまで大きなダメージはたたき出せない点に注意しましょう。
[EX]ミュウを意識してダメージ調整をするかはあなた次第です。
・Zワザ耐性
そもそも相手がZワザをセレビィに対して撃ちづらいです。白のZワザは、くさむすびとエナジーボールにだいたい受けられます。
ただし、紫のZワザは確定で通してしまう点と、こちらも[UC]アシマリのZワザには確定で飛ばされる点には注意が必要です。
☆[EX]マーシャドー
・長所
[EX]マーシャドー以外のMP3ポケモンに対してかなり有利をとれるレベルで、火力はMP3の中ではトップクラスです。青技かわすもレベル10で面積を最大33まで伸ばすことができ、耐久力も兼ね備えています。また、[EX]カプ・コケコ、[EX]セレビィ等のように特定のタイプをすりぬけられないという事情をかかえていないため、すり抜けがより通りやすいというのも自慢の一つです。
・短所
ゴースト軸を相手にしたとき、相手の[プレート]ファントムスフィアによって、[EX]マーシャドーで相手のエントリーを踏んでも相手のゴーストポケモンにフィールドへの登場を許してしまう点は[EX]マーシャドーの弱点です。気を付けましょう。
・Zワザ
ぜんりょくむそうげきれつけん(白140~160) / むげんあんやへのいざない(白140~160)
どちらも白のZワザとなります。クラックマーカーを使った戦術をとらない限り基本的に使うのはむげんあんやのいざないの方になるでしょうか。
特性によって実質最低火力は160、実質最大火力は180出ます。[UX]メガジュペッタなど、のろいと組み合わせる際は、どちらのZワザもマーカーを上書きする可能性があるので充分気を付けましょう。また、むげんあんやのいざないのMP-1マーカーは、[EX]フワライドなどのつれさるとも、アンチシナジーになりえます。
・Zワザ耐性
こちらも[EX]カプ・コケコ等と同様に、ルーレットが白、金、青しかないため白ワザのZワザはほとんど耐えません。気を付けましょう。ただし、シャドースチールにフルチェインしたマーシャドーであれば、その実質火力は100であるため、[UC]アシマリや[EX]セレビィのZワザダメージであれば、耐える可能性があります。
☆[EX]ミュウ
・長所
広範囲金ワザにして、相手の出したダメージ値が100以上なら気絶しない(=31~99の範囲でしか倒せない)ハイパーソニックと、MP3にしては破格のサイコキネシス(白100)も持ち、カウンター性能も持ち合わせています。100以上のダメージのワザしか持っておらず、ハイパーソニックを出され続けている限りミュウを倒すことができない、というポケモンが最近の火力インフレでかなり増えました。[UX]ゲンシカイオーガ、[EX]オノノクス、[EX]バシャーモ等の強力なポケモンを積極的に攻撃できるのが最大の長所でしょうか。また、相手のゴール付近で[プレート]ふうせん→シャトルフリップでイージーウィンを狙う筋があり、それを警戒させて圧力をかけ、相手を後手後手に回させるという芸当ができるのも強みです。
・短所
サイコキネシスを持っているとはいえ、ハイパーソニックの火力はだいたいのMP3のポケモンの、31~99の攻撃力に負けてしまいがちです。MP2以下高火力のポケモンに強く、MP3に弱いイメージでしょうか。
・Zワザ
マキシマムサイブレイカー(白200~220)
MP3のポケモンたちの中ではトップクラスの200ダメージをたたき出すことができます。追加効果である『ワザを使ったポケモンが3歩移動する』は、バトル相手を気絶させなくても、紫ワザで防がれない限り強制的に発動する点と、「3歩で行く経路が存在するが最短経路が2歩である地点」は選択肢に表示されない点の2つに注意が必要です。
特に前者は、自分のゴールで使ってしまうと、ゴールから外れなければならず、相手のポケモンを気絶させることができても相手の別のポケモンにゴールを踏まれてしまうというウッカリが、慣れないうちは生じがちです。うまく使えば、自分のエントリーを踏んでいるポケモンを倒しながらゴールに戻ったり相手のエントリーを踏んだりというトリッキーな動きが可能です。
・Zワザ耐性
ハイパーソニックが出れば100以上のダメージを耐えるため、相手のZワザに倒されにくいというのも長所のひとつです。ただし、9チェイン以下の[UC]アシマリ、[EX]セレビィのZワザは、サイコキネシスを出さない限り助からない点に注意しましょう(それでも確定破壊に至らない点がすごすぎる)。
いかがだったでしょうか。少しでも皆様のフィギュア選びの参考になれば幸いです。